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2002年11月19日
T-EngineのVR版およびARM版開発キットを新発売
〜 話題のT-Engine/μT-Engineがラインナップを拡充 〜
総合パッケージソフトウェアメーカーのパーソナルメディア株式会社(代表取締役:泉名達也、本社:東京、電話番号03-5702-7858、資本金1,000万円)は、TRONプロジェクトの推進するユビキタス時代のスーパー開発プラットフォーム「T-Engine(ティーエンジン)」の最新版として、標準T-Engineボードの開発キットを2機種、またμT-Engineボードの開発キットを1機種、いずれも11月末より発売を開始いたします。これによりT-Engineシリーズのラインナップは5機種に増え、組込みシステムを開発する際の選択肢が大きく拡がります。
新発売するT-Engine開発キットの標準価格と主な特徴は以下のとおりです。いずれもパーソナルメディアからの直接販売でお求めいただくことができます。
- T-Engine/VR5500開発キット 【標準価格198,000円】(税別)
- NECが開発し、最大800MIPSもの高速演算を可能とする高性能CPU「VR5500」を搭載したハイエンドな標準T-Engineボードを含む開発キットです。アナログRGB端子経由で外部モニタへ出力(800×600ドット)することも可能です。
- μT-Engine/VR4131開発キット 【標準価格158,000円】(税別)
- すでに各種PDA(携帯情報端末)などに多くの採用実績を持つNEC製CPU「VR4131」を搭載した、標準T-Engineボードより一回り小さいμT-Engineボードを含む開発キットです。カーナビや各種ネットワーク機器などへの応用に御利用いただくことができます。
- T-Engine/ARM720-S1C開発キット 【標準価格198,000円】(税別)
- 英国アーム社のARM720Tコアをベースにしたエプソン社製S1C38000を搭載した標準T-Engineボードを含む開発キットです。ARMコアは、多くの携帯電話やゲーム機などに採用された実績があります。このため省電力機能が必要な組込み機器を開発するためのプラットフォームとして御利用いただくことができます。なお本製品のT-Engineボードは、横河ディジタルコンピュータが開発しました。
パーソナルメディアでは好評発売中の「T-Engine/SH7727開発キット(標準価格145,000円・税別)」や、「μT-Engine/M32104開発キット(標準価格150,000円・税別)」に加えて、今回ラインナップに加わった3機種の合計5機種に、T-Engine用標準リアルタイムOSであるT-Kernelを提供しています。今後は、これらの開発キットを組込みシステム用の各種ミドルウェアを開発しているメーカーや、これらのボードを組み込んだ最終製品の開発を検討されているお客様へ積極的にご紹介を行ってまいります。
なおパーソナルメディアでは2002年11月20日(水)より22日(金)まで、パシフィコ横浜で行われるEmbedded Technology 2002(主催:社団法人日本システムハウス協会http://www.jasa.or.jp/et/)に出展し、各種T-Engine開発キットの展示や実演を行うほか、関連製品や各種応用例をご紹介する予定です。
- ◇写真
- − 「T-Engine/VR5500開発キット」の写真 [103Kバイト]
- − 「μT-Engine/VR4131開発キット」の写真 [82Kバイト]
- − 「T-Engine/ARM720-S1C開発キット」の写真 [80Kバイト]
【各製品の仕様一覧】
表1. 「T-Engine/VR5500開発キット」のハードウェア仕様
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CPU |
NEC VR5500 (MIPS IV, 最大400MHz, 800MIPS) |
フラッシュメモリ |
16Mバイト |
SDRAM |
128Mバイト |
入出力I/F |
USB(Host)、PCMCIAカード、シリアル、eTRONチップ、
ヘッドフォン出力、マイク入力、拡張バスI/F(PCI互換)、
JTAG-I/F |
その他の機能 |
RTC、アナログRGB出力(解像度800×600まで) |
電源 |
ACアダプタ |
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外形寸法 |
CPUボード: 120mm×75mm(突起物を除く) |
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オプション(*1) |
- LCDボード
- TFTカラー240×320ドット、タッチパネル、キーSW×3個、
- 赤外線入力ポート
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- 拡張ボード
- IDEインタフェース、1024×768ドットまでのVGA出力、LAN機能
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表2. 「μT-Engine/VR4131開発キット」のハードウェア仕様
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CPU |
NEC VR4131 (MIPS II, 200MHz, 340MIPS) |
フラッシュメモリ |
16Mバイト |
SDRAM |
32Mバイト |
入出力I/F |
Compact Flash(CF)カード、シリアル、eTRONチップ、
MMCカード、拡張バスI/F(PCI互換)、JTAG-I/F |
その他の機能 |
RTC |
電源 |
ACアダプタ |
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外形寸法 |
CPUボード: 60mm×85mm(突起物を除く) |
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オプション(*1) |
- 拡張ボード
- IDEインタフェース、1024×768ドットまでのVGA出力、LAN機能
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表3. 「T-Engine/ARM720-S1C開発キット」のハードウェア仕様
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CPU |
EPSON S1C38000 (ARM720T, 72MHz) |
フラッシュメモリ |
8Mバイト |
SDRAM |
32Mバイト |
入出力I/F |
USB(Host)、PCMCIAカード、シリアル、eTRONチップ、
ヘッドフォン出力、マイク入力、拡張バスI/F |
その他の機能 |
RTC |
電源 |
ACアダプタ |
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外形寸法 |
CPUボード: 120mm×75mm(突起物を除く) |
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オプション(*1) |
- LCDボード
- TFTカラー240×320ドット、タッチパネル、キーSW×3個
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表4. 「T-Engine開発キット」に添付されるソフトウェア
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【T-Engine,μT-Engineのターゲット用】 |
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- T-Kernel
- T-Kernel/OS (Operating System), T-Kernel/SM (System Manager),
- T-Kernel/DS (Debugger Support)
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- 開発用基本ミドルウェア
- ファイル管理機能、CLI(コマンドラインインタプリタ)
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- PCカードマネージャ(バスドライバ)、USBマネージャ(バスドライバ)(*2)
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- デバイスドライバ: ソースプログラム付
- 時計(RTC)、コンソール(シリアル)、スクリーン(内蔵LCD)(*2)、
- システムディスク(ATA,CFカード、USB(*2))、
- KB/PD(キーボード、タッチパネル、マウス)(*2)
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- サンプルアプリケーション: ソースプログラム付
- 簡易ディスク区画作成(hdpart)、ディスクフォーマット(format)、
- ファイルの内容比較(cmp)、ディスクダンプ(dd)、簡易行エディタ(ed)
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【開発マシン用】 |
- GNU開発環境: ソースプログラム付
- PC-Linux上で動作するGNUベースの開発環境(ソースデバッガgdbを含む)
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- (*1)後日販売予定です。
- (*2)μT-Engineには含まれません。
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【参考資料】
T-Engineとは、TRONプロジェクトの最終目的であるユビキタス・コンピューティング環境を実現するために必要となるハードウェアプラットフォームと、その上で動くリアルタイムOSやその周辺のインタフェース仕様を標準化するプロジェクトです。本プロジェクトを推進する団体として、日本の主要な半導体メーカー、ソフトウェアメーカー、組込み機器メーカー、家電メーカーなどが多数参加する「T-Engineフォーラム」が今年6月24日に設立され、T-Engineアーキテクチャの研究開発および標準化活動を行っています。T-Engineプロジェクトの詳細およびT-Engineフォーラムに関しては、http://www.t-engine.org/ をご覧ください。
ユビキタス・コンピューティング環境を実現するには、ソフトウェア開発の効率化が重要な条件になります。T-Engineプロジェクトでは、OSのサービスコールの仕様だけではなく、各種のハードウェア仕様やソフトウェアI/F、オブジェクトフォーマットなども合わせて強力な標準化を行うことにより、ソフトウェア資産の共通化と有効活用を図ることを目的にしています。これにより、ユビキタス・コンピューティング環境のノード(インテリジェント・オブジェクト)を構成する各種の組込み機器の開発が効率化されるだけではなく、ミドルウェアやアプリケーションの流通が促進され、組込み機器向けのハードウェアやソフトウェアに関して新しいビジネスチャンスも創出されます。
パーソナルメディアでは、T-Engineプロジェクトの趣旨に賛同し、多漢字BTRON仕様OS「超漢字」の開発などを通じて培ってきたトロンの技術を活かして、T-Engine上で動く標準リアルタイムOS(T-Kernel)の開発を行いました。また、パーソナルメディアの出版部門では、隔月刊の技術情報誌「TRONWARE」において、何度も特集を組んでT-Engineプロジェクトの紹介を行っています。こういった経緯から、T-Engineのハードウェア本体を含めたシステム商品についても、「T-Engine開発キット」の名称でシリーズ化し、各社のCPUを搭載した「T-Engine開発キット」を発売してまいります。第一弾として2002年8月より、日立製作所のSH3アーキテクチャに基づいたCPUを搭載した「T-Engine/SH7727開発キット」を発売中です。2002年9月には、三菱電機のM32RをCPUとして搭載した、人工網膜カメラ付きの「μT-Engine/M32104開発キット」を発売しております。
「T-Engine/SH7727開発キット」をはじめとする一連のT-Engine開発キットシリーズには、T-Engineのボード(ハードウェア)本体のほか、標準リアルタイムOSであるT-Kernel、Linux上で動作するGNUベースのクロス開発環境、仕様書や回路図などのドキュメント類が含まれており、本キットと開発用のPC(Linux搭載機など)をご用意いただくだけで、T-Engine 上のミドルウェアやアプリケーションの開発が可能です。T-Engineシリーズが想定している代表的な用途やユーザは次の通りです。
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(1) |
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T-Engine上で流通するミドルウェアやアプリケーションの開発およびデバッグを行うための、実行用ターゲットボードとしてご利用いただくことができます。 |
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(2) |
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携帯電話やAV機器など、各種の組込み機器の制御用ソフトウェアを開発するための、開発評価用ボードとしてご利用いただくことができます。 |
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(3) |
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本キットに含まれるコンパクトなCPUボードを、制御用のボードコンピュータとして、そのまま最終製品に組み込んでご利用いただくことができます。 |
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(4) |
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コンパクトな実験・教育用のボードコンピュータとしてご利用いただくことができます。
- 情報工学関連の学科でコンピュータやOSなどの原理を教えるには、回路図、ソフトウェア構成、OSの仕様書など、内部の構造に関する情報がオープンになっている教材用のコンピュータが必要です。この点で、近年ハードウェアやソフトウェアのブラックボックス化が進んでいるPCよりも、「T-Engine/SH7727開発キット」をはじめとするT-Engineシリーズのような開発評価用ボードの方が適当です。
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- ◇製品カタログ
- −T-Engine/VR5500開発キット カタログ
- −μT-Engine/VR4131開発キット カタログ
- −T-Engine/ARM720-S1C開発キット カタログ
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- −パーソナルメディアからの通信販売
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■ | TRONは“The Real-time Operating system Nucleus”の略称です。 |
■ | BTRONは“Business TRON”の略称です。 |
■ | ITRON は "Industrial TRON" の略称です。 |
■ | TRON, BTRON, ITRON, eTRON, T-Engine, μT-Engine, T-Monitor, T-Kernel はコンピュータの仕様に対する名称であり、特定の商品を指すものではありません。 |
■ | 超漢字はパーソナルメディア株式会社の商標です。 |
■ | その他の商品名などは各社の商標または登録商標です。 |
■ | 本資料に記載された製品の仕様、外観イメージ、価格などは、発表日現在のものです。最終的に販売される製品では、変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。ご購入の際は、最新情報をご確認ください。 |
以上
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