ターミネーション・ショック Termination Shock



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紙書籍: 定価 3,080円(税込)
電子書籍: 定価 2,926円(税込)

ニール・スティーヴンスン 著
坂村 健 解説
山田 純 翻訳

熱波、洪水、海面上昇…
気候危機を前に、テキサスの大富豪が放った一発の砲弾が、地球の気候を、そして世界の秩序を書き換える。
オランダの女王、インドの戦士、コマンチの末裔――
それぞれの「物語」が交錯する時、人類は新たな神話の幕開けを目撃する。
禁じられた“応急処置”は、本当の傷よりも深い痛みを残すのか?

2021年の刊行以来、気候変動問題に一石を投じている
Cli-Fiの傑作『Termination Shock』――待望の邦訳版

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地球温暖化が深刻化した近未来を舞台にしたCli-Fi(気候変動フィクション)

オランダの女王サスキア自ら操縦する小型機が、滑走路に乱入した野ブタと衝突して不時着。
その場に居合わせたのが、テキサスで巨大な野ブタを追っていたハンターのルーファス。サスキアをその場から助け出すと、彼女と行動を共にすることになる。

世界が気候変動による海面上昇や異常気象に苦しむ中、テキサスの億万長者であるT.R.シュミット博士は、「世界最大の銃=ビッグガン」と呼ばれる巨大な装置をメキシコ国境近くに建設し、二酸化硫黄を成層圏に噴射するソーラー・ジオエンジニアリング計画を進めていた。そして、オランダ、ヴェネツィア、太平洋の島々など、海面上昇の脅威に晒される低地国家や地域の有力者と資産家を招いた発射実験によって既成事実化してしまう。
T.R.のソーラー・ジオエンジニアリング計画の支持者と反対者の間で国際的な対立が激化していく中、登場人物たちはそれぞれの立場で地球規模の危機に立ち向かう。

『スノウ・クラッシュ』で“メタバース”を生んだニール・スティーヴンスンが描く、破天荒な英雄たちによる地球改造の「神話」

『ターミネーション・ショック』

人気SF作家ニール・スティーヴンスンの話題作『Termination Shock』の邦訳版『ターミネーション・ショック』が、パーソナルメディアより2025年10月に発刊された。

『ターミネーション・ショック』を語る

『ターミネーション・ショック』の解説を執筆いただいた坂村健 東京大学名誉教授に、この本について改めてお話を伺った(編集部)。

著者 ニール・スティーヴンスン

1959年アメリカ生まれ。現代アメリカを代表するSF作家の一人。ヒューゴー賞、クラーク賞、ローカス賞、プロメテウス賞などを複数回受賞。テクノロジー業界に影響を及ぼした作品も多い。

解説・翻訳者ほか

解説を坂村 健 (東京大学名誉教授) が執筆。

「これは、未来と向き合うための“知的な挑戦状”だ」(坂村 健)

海外での書評

「スティーヴンスンはスペキュレイティブ・フィクション(思弁小説)界で最も綿密な建築家の一人だ」
――ニューヨーク・タイムズ紙

参考文献リスト

「謝辞」で著者が示している参考文献一覧